2022年6月 中国最新知財ニュース

2022/06/24
2022/08/24

「ハーグ協定」の実施状況

「ハーグ協定」すなわち「工業品意匠国際登録ハーグ協定」が、202255日中国について正式に発効しました。
中国国家知識産権局は、ハーグ協定が発効した初日、49社の中国企業が108件の意匠国際出願を提出したと発表しました。そのうち、中国国家知識産権局が受領した中国出願人が提出した出願は58件で、中国出願人が直接WIPOに提出した出願は50件でした。
Lenovo(北京)有限公司、世耳医療科学技術(上海)有限公司、北京小米移動軟件有限公司などが出願件数の上位に入っています。

 

2021年中国税関の輸出入侵害貨物押収状況

2021年、中国全国の税関は知的財産権保護措置を8.4万回実施し、実際に輸出入された権利侵害の疑いがある貨物を7.92万回、7180.28万件差し押さえました。
年間を通じて知的財産権税関登録申請を20133件受理し、審査を通過した登録申請は17667件で、そのうち、国内権利者の登録申請数は11738件、その他は5929件でした。

 

薬品特許紛争早期解決メカニズムの行政裁決

近日、中国国家知識産権局は3件の薬品特許紛争早期解決メカニズムの行政裁決事件を結審しました。これは新専利法が実施されて以降、中国初のこの類の行政事件の結審となります。

初めて結審された事件は、第201210135209.X号、第201510599477.0号、第201010151552.4号の特許権に関するもので、薬品品種はP社の「オキシコドン徐放カプセル」です。同社はY社のジェネリック薬品の関連技術案が上記特許権の保護範囲に入っていることを確認するよう求めました。中国国家知識産権局は合議体を設立し、上記事件を立案し、審理を経て、最終的にジェネリック薬品の関連技術案は上記特許権の保護範囲に入っていないと確認しました。

中国国家知識産権局の合議体のメンバーは全員が薬品や化学などの分野において豊富な特許審査経験を持っています。事件の審理中、合議体は中国薬品監督管理部門に関連証拠を取り寄せ、双方の当事者を調整して複数回の証拠交換と開廷審理前会議を行い、口頭審理、合議を経て事件を結審しました。

この事件の審理期間は6か月でした。

 

中国海南国際知的財産権取引所
特許開放許諾取引プラットフォームがオンライン化

2022年に入り、中国海南省知識産権局は、海南国際知的財産権取引所の特許開放許諾を試験的に指導、推進しており、518日、海南国際知的財産権取引所は「特許開放許諾取引プラットフォーム」をオンライン化し、最初の12件の特許をオンライン化しました。今回の特許の1回の許諾期間はいずれも1年で、許諾範囲は中国全国となります。試験期間内に事業化に成功した特許に対しては、適切に特許年金の資金援助を提供します。

特許開放許諾取引プラットフォームは、特許番号、特許内容、許諾範囲、年数、費用など、開放許諾を実施する特許の状況を掲示することができます。意向のある特許権者は、許諾声明と開放協議をダウンロードすることができ、受理、審査を経て、プラットフォームにおいて開放許諾を実施する特許を公布します。

次の取り組みとして、海南省知識産権局は国家知識産権局の業務配置に基づき、海南国際知的財産権取引所の国有企業、大学ならびに科学研究院との連携を積極的に行っていきます。双方の架け橋となることで、特許情報のスムーズな連携を行い、科学技術成果の転換を推進し、中小企業の革新的発展に最大限の恩恵をもたらすよう努めていきます。

 

 

    

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