子育て事情
共働きが一般的である中国では、女性が子供を出産しても、日本のように長期育児休暇を取ることはなく、 通常は4-5ヶ月で仕事に復帰します。
そして、父母に代わり、祖父母が子供の世話をするのが習慣となって います。
中国には、都市部であっても子供を預ける保育施設がほとんどないのが現状であり、祖父母にとっても 子供の世話をすることが一つのステータスであり、生きがいでもあります。
ですので、都会に住む夫婦は、祖父 母に子供の世話をしてもらえるよう、祖父母と同居をするか、近くに住むのが一般的です。
農村などのいなかで は、両親が長期に渡り出稼ぎで家を空け、その間祖父母が子供の世話をします。
子供と両親が会えるのが、数年に一度ということもめずらしくはありません。
養育費
一人っ子政策の影響もあり、教育熱が高い中国では、養育費(教育費及び生活費)も年々高くなってい ます。
良い学校に入れ、良い教育を受けさせ、良い就職先を見つける。家族全員の希望が子供に託されているといっても過言ではありません。
2022年2月に発表された「中国生育成本报告2022版」によると、北京・上海の0歳~17歳までの養育費の平均は、それぞれ96.9万元(日本円約1800万円)、102.6万元(日本円約2000万円)であり、大学卒業4年間の養育費は14.2万元(日本円約260万円)でした。
北京、上海の平均月収は18万円程度ですので、日本と同様に子育てにはお金がかかることがわかります。
番外編
子供が小さい時は、すぐにトイレができるようにズボンのお尻の部分に穴がある服を着させます。
(マナーの関係で最近都市部では減ってきているようです)
■誰もが子供を大切にしており、電車などで子供が乗ってきた場合は必ず子供に席を譲ります。
(お年寄りの場合も同じです)
■誘拐などの危険から子供を守るため、保護者が必ず学校への送迎を毎日行います。下校時刻になると、学校前で保護者が子供の下校を待っている場面を日々目にします。
■大学はどこも全寮制で、近くに住んでいる場合も大学の寮に入ることが義務づけられています。
勉強熱心な学生が多く、朝は7時頃から夜10時頃まで教室の机に向かう姿が見られます。