一帯一路とは、「一帯」と「一路」の2つの単語からなる言葉です。
「一帯」とは、中国とヨーロッパをつなぐ陸路 「シルクロード」を指し、「一路」は、中国沿岸から、東南アジアを経由して、中東・エジプトへと繋がる海上「シルクロード」を指してます。 つまり、「一帯一路」とは、中国が目指す新しい貿易ルート及びルート上に位置する国家間の経済共同体を指します。
この構想が正式に発表されたのは、2014年11月11日のAPEC会議でしたが、その1年前の2013年9月から10 月にかけて、習近平国家主席がその構想を外遊先で提起していました。
経済政策、インフラ、投資・貿易、金融協 力、民間交流の5分野に特化し、経済の活性化を図ることが狙いです。
このうち、高速道路、鉄道、港湾などのインフラ関連は、各地で大規模プロジェクトがすでに着工しています。
一帯一路調印国(2022年1月時点)
国:147ヶ国
国際機関37
これまでの一帯一路共同建設プロセスの主要な成果には次のようなものがあります。
貿易の深化
大型貿易ルートの建設を推進し、国際電子商取引などの新業態を発展させ、2013年から2020年までの中国と路線諸国との物品貿易額は累計9兆2千億ドル(1ドル約109円で換算)に達しました。
産業チェーンやサプライチェーンの構築
2013年から2020年まで、沿線諸国に対する中国の直接投資額は累計1360憶ドル、沿線諸国が中国で新規設立した企業は累計2万7千社に上っています。
協力プロジェクトの実地効果
2013年から2020年まで、沿線諸国で中国企業が建設を請け負ったプロジェクトの完成時点での売上高は約6千400億ドルに上り、2020年の時点で、沿線諸国で中国が建設した海外経済貿易協力区における累計投資額は約400憶ドル、相手国に収めた税金は44億ドルを上回り、現地で33万人の雇用を創出しました。