現在の中国商標登録出願の審査は、拒絶査定の確率が極めて高く、多くの出願人、権利者、代理人を悩ませています。商標の拒絶を回避するための1つの方法として、商標の設計の見直しが検討できると思います。
以下、商標の設計を見直して登録に成功した弊所の事例をいくつかご紹介します。
1)図形商標に文字を追加して登録に成功
もともと図形商標として出願していましたが、引用商標により拒絶されたため、図形の後に文字を追加し、図形を強調しすぎないように、商標全体のデザインを調整したところ登録に成功しました。
2)デザイン性を高めることで登録に成功
当初は文字商標での出願を検討していましたが、事前調査で類似商標を発見したため、文字のデザイン性を高めた設計に変更し、登録に成功しました。
3)デザイン性を高めることで登録に成功
2)と同様、英文字についても文字全体のデザイン性を高めることで、登録に成功しました。
4) 顕著性を高めることで登録に成功
当初は純粋な図形商標として出願しましたが、商標に顕著な文字を入れて、文字全体の顕著性を高めることで、登録に成功しました。
まとめ
以上は弊所で担当した商標登録の成功事例の一例となりますが、商標の設計を検討する際のポイントとして以下のような点が挙げられると考えます。
- 図形商標が引用商標と類似している場合は、顕著性のある文字を追加して再設計する。
- 単純な文字については、できるだけデザイン性のある設計にし、識別力を高める。
(筆者:品源 商標代理人 段媛花)